ごあいさつ

この度は私の声に耳を傾けてくださりありがとうございます。

 

連日のように聞こえてくる介護による無理心中、殺人、高齢者虐待、その背景には超高齢社会となった日本で、介護に悩み苦しんでいるご家族、また介護従事者の方が多くいることが伺えます。特に認知症介護となると暴言や暴力、徘徊など介護者には大きな負担になり、時には平常心が保てなくなることもよく理解しております。

 

介護はもちろん大変です。しかし忘れてはいけないのは、一番の苦しみの中にいるのは病気を患った本人であるということです。

 

私の母が若年性アルツハイマーと診断されシングル介護が始まったとき、暴言を吐き不穏になって自宅から飛び出そうとする母に「ここが家でしょ」と何度も言い聞かせたことがあります。今から思えばなんとも無知で素人な対応でした。もう一度あの頃に戻れるならば適切な対応をしてあげたい、もっと早く認知症について学んでおくべきだったと後悔しています。そうすれば、母も私ももっと幸せな生活ができたと思います。


母の認知症は若年性のため進行はとても早く、徘徊だけでなく、嚥下障害や排泄機能低下、異食などの症状も現れ、ついに在宅介護に行き詰まったことがあります。施設入居も頭によぎるほど私自身が限界を迎えていました。そのときふと疑問が生まれました。

「母は施設で生活できるのに、なぜ自宅では生活できないのか?その差は何だろう?」


私は介護を本格的に学びたいと、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)、また全身性ガイドヘルパー研修を受講し、プロ目線を取り入れることにしました。

すると、あれほど限界だった母の介護がすっかり楽しくなり、怒ってばかりいた母から笑顔が溢れるようになりました。そこでやっと気付いたのです!在宅介護も知識と技術が必要で、それが本人と介護者の身体的・精神的負担の減少に繋がるということに。

 

本来ならば、家族介護者の皆さん全員に「ヘルパーの資格を取った方がいいです!」と言いたいところですが、それは時間的にも費用的にも厳しいことは重々承知です。また介護職員として働くための資格ですから在宅介護に特化しているとは言い難いものがあります。

 

●家族が在宅介護で必要な知識や技術、さらには利用できる福祉制度を学べるスクールがあればいいのに…(できれば短時間で)

●また介護職員と家族が交流できる場、仕事と利用者立場という垣根を越えて理解を深める場があればいいのに…

 

そんな思いが、今、私を教えてくれたヘルパー養成校の先生方とともに「在宅ケアサポーター研修」として動き始めました。

受講された皆さんが研修を修了される頃には「介護は楽しい」と向上心を持って臨めるように全力でサポートさせていただきます。

 

現在、在宅で介護をされているご家族様をはじめ、将来のために学んでおきたい方、訪問介護などの介護職員として働かれている方など、どなたでも参加できます。

 

多くの皆さまの笑顔にお会いできますことを楽しみにしております。

 

岩佐まり

 

岩佐まりプロフィール

大阪府出身。200355歳の若さでアルツハイマーを患った母を2013年より働きながらシングル介護中。介護の日々を綴ったブログ「若年性アルツハイマーの母と生きる」は同じ介護で苦しむ方々の間で共感を呼び、月間総アクセス数300PVを超える人気ブログとなる。また数々のTV番組で介護生活が特集されている。2018年「在宅ケアサポート協会」理事長に就任。